2016
01.26

HUFFPOST「移住したい町No.1」福岡県糸島市の魅力

糸島くらしの情報

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ハフィントンポスト「移住したい町No.1」福岡県糸島市の魅力

 

九州最大の商業都市である福岡市。出張や観光、特に最近ではアジアからの観光需要が大きく、国内でも存在感の大きい街のひとつです。しかし九州内、特に県内でいうと、今最も熱い注目を集めている場所は福岡市のお隣である糸島市。一見するとどこにでもある里山の町に見えますが、福岡市内のコンビニや書店には特集本が並び、「移住したい町No.1」という呼び声通り移住者も観光客も増え続けています。

何が糸島に人を集めているのか?女優の杉田かおるさんが就農移住したり、狩猟女子の運営する「糸島シェアハウス」があったりと、とても個性的な雰囲気ですが、実際に行ってみるとイメージを超えた「ゆるマジ感」が溢れていました。今回のタビィコムは、そんな福岡県糸島市の魅力をご紹介します!

古くからの産業と新たなカルチャーが融合する町

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一昔前までの糸島のイメージというと、「景色のきれいな里山と海」という、どこにでもある田舎の雰囲気そのものでした。そのイメージが変わるきっかけは今から20年前。景勝地として有名な二見ヶ浦に「サンセット」という名のカフェができたことです。

このあと糸島の海はサーファーが集う場所となり、海岸沿いに個性的なカフェが増えていきました。現在では、海沿いの道は二見ヶ浦から33・3キロ続く「サンセットロード」として知られ、観光客の押し寄せるスポットとなりました。

そして、肥沃な土地に育つ味の濃い野菜として知る人ぞ知る存在だった糸島野菜。このブランド力を決定づけたのが、4年前の東日本大震災でした。安全な野菜へのニーズから糸島野菜が東京で知られるようになり、魚や肉もあわせて扱うJAの産直市場も県内外からの顧客で連日大賑わいを見せています。

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海の魅力と山の魅力、それぞれの変わらない良さと、新たな一面を切り取るうまさ。糸島で感じるのは「元々ある素材を外の目で再発見する」という、一見ありふれた言葉の持つ強さです。そして再発見されても「変わらない」絶妙なゆるさ。そのゆるさと新鮮さのバランスがなんともいえず心地よい。それが糸島に集まる人を増やす一番の理由かもしれません。

移住者が魅力を発掘しつづけた

糸島の面白さのひとつに「移住者にクリエイターが多い」という特徴があります。
手間暇かけたこだわりの品を、こだわりの空間で提供する。それが「週末だけ営業」だったりするゆるさが、いかにも糸島らしい。

そんな糸島カルチャーの重要な発信地として知られる店が、JR前原駅前の唐津街道沿いににあります。店主ののぐちさとみさんは、昔からある糸島と新しい移住者とをつなぐオーガナイザーとしても知られています。

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糸島の前身である前原町で13歳から18歳まで暮らしたのぐちさんがその魅力に気づいたのは、26歳でふたたび糸島の地に戻ってきてからでした。

「子供の頃は隣の福岡市とくらべて、単にダサいとか、田舎だとかしか思ってませんでした。でもまたここで暮らし始めたとき、人のあたたかさが身にしみて、人に支えられて生きていることを実感して。あらためて住んで、良い土地だとしみじみ思います」

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糸島は、市の条例で自然が保護されていることもあり、福岡市と隣接していながら景色がまったく違います。20年前から知る人ぞ知る存在だった糸島が本格的な脚光を浴びはじめたのは5年ほど前からですが、糸島の「地域活性」に特徴があるとしたら、その中心を担ってきたクリエイター移住者と行政、元からの住民との関係ではないかとのぐちさんは言います。

「ここではクリエイターさんとお客さんの距離が近いんです。行政との関係も、クリエイターさんが主体で市とかかわり、行政主導ではない主体的な活動をしています。元々の住民の方との関係も、たとえば農業でいえば、農薬を使う従来の農家さんと自然農にこだわる移住者がお互い認め合い、つぶしあいがない。そういうあたたかさが糸島の雰囲気を作っているんだと思います」

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「地元の人は、糸島の良さも知っていて、大好きで、大事にしているけど、貴重だとは思ってないのかもしれません。皆で草刈りしたり、お祭りをしたりして、当たり前に守っていくものだと思っているのかも。でもその”当たり前”な自然さがあたたかいんです。クリエイターさんたちはそんな暮らしがしたくて糸島に移り住み、仕事だけでなく糸島の人たちの生き方を楽しんでいるんです」

最近人気の「丁寧な生活」ともちょっと違う、ゆるくて真摯な、かざらない生活。そんな糸島が新たな人を惹きつけ、移住者がさらに糸島を変えていく。変わらない景色と変わっていく景色のバランスのよさはこうして作られ、訪れる人を増やしているのかもしれません。

町全体が「隠れ家的名店」の宝庫!

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もちろん糸島には行くべきお店はたくさんあります。60人を越す糸島在住作家の作品を扱う野口さんのお店はほんの入り口。山から海へ分け入っていくと、隠れ家のように点在するオススメのお店がやまほどあるのです。

お店の多くは、明るい山や畑のなかを行く道に、小さな看板が出ているだけ。よく見ていないと、車では見落としてしまうくらい、主張しないのです。

しかし一旦その小道を入ると、手入れされた大きな空間が広がっていたりします。昭和初期の醤油蔵を移築・復元した糸島野菜とレストランのお店は、実は糸島の今を代表する有名店。レストランメニューも糸島産や近隣地場産にこだわりぬいたものばかり。「身土不二」を標榜し、化学調味料を一切使用しない無農薬特別栽培のお野菜や地物の魚や肉をしっかり頂けます。

そこで頂いたのが、お隣の佐賀県唐津市で今大注目のサバ塩焼き定食。ちょっと身を押すだけで喉ごしさわやかな脂がじゅわっと吹き出す絶品のサバは、頭がくらくらするほどの旨さ!

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次に現れたのは、出会えるかどうかは行ってみないと分からない幻のジェラート屋さん。エアストリームが目印のこのお店、冬でも人気の「知る人ぞ知る人気店」なのです。メニューもその時々で変わるのですが、運良く人気メニューの「塩」と「トマトのソルベ」をいただけました。真冬以外は営業しているとのこと、気温20度を超えると本格営業復活だそう。糸島らしいゆるさです。

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車がないとまわりづらいのが難点ですが、福岡や佐賀をドライブする機会があったら是非糸島にいってみてください。

(取材協力:金川昌裕
写真・文:松下祥子)

http://www.huffingtonpost.jp/taviicom/moving-to-countryside_b_8001664.html

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